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9.終生飼養とは

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 飼い主の責任

楽しいドッグライフも一歩間違えれば、飼い主も愛犬も不幸を辿ることがあります。

以下の表をご覧下さい。

表1
 
飼い主の管理不足により犬が逸走して「迷い犬」となった末、保護されるも飼い主不明。
犬の習性に対する理解不足により関係悪化の末、犬に咬み付かれることを理由に飼い主自ら飼育放棄。
犬が高齢を迎えたり、病気になったり、犬の介護・看病が面倒だからという理由で飼い主自ら飼育放棄。
引っ越し・転勤で犬が飼えなくなったという理由で、飼い主自ら飼育放棄。 
放し飼いにしていた犬が放浪中に交尾をしてしまい、望まぬ子犬が家で産まれ、飼い主自ら飼育放棄。
上記その他の理由による、飼い主都合の飼育放棄。













 上記表1は、実際に保健所や動物愛護センターに犬たちが連れて来られる理由の数々です。

昔から、犬・猫を飼うにあたっては「終生飼養(しゅうせいしよう)という言葉があります。日本では今でこそ犬はより身近な存在となり、単なる「ペットを飼う」から「犬・猫は家族」「犬・猫と暮らす」など言われるようになりましたが、その一方でその家族の一生を看取ることが出来ない飼い主も多々いるのです。「終生飼養」とは、犬・猫の一生を養うという意味です。

近年、犬の殺処分頭数は昔と比べると減少はしています。そもそも犬の捕獲は、致死率の高い人畜共通の伝染病である狂犬病を防ぐべく施行された「狂犬病予防法」によって行われて今日に至ります。そして昔は捕獲対象のほとんどが野良犬でした。昭和時代はそれほど野良犬が多かった訳ですが、行政の捕獲活動の末に平成時代に入ると野良犬はほとんど姿を消しました。それに代わって増えてきたのが平成に入ってからのペットブームによる犬・猫の飼育放棄です。

つまり犬・猫を安易に飼い始め、上記表1に挙げたような様々な理由で「飼いきれないから」と遺棄するケースが増えています。動物愛護センターに連れて行く場合、そこで新たな飼い主を探して貰える訳ではなく、その末路は殺処分です。そのような訳で、飼い主が保健所や動物愛護センターに飼い犬・飼い猫を連れ込んだ時点で飼育放棄(遺棄)にあたるのが現実なのです。

もちろんこれらペットブームの背景には、安易に犬猫を売り捌いているペット業界の在り方にも問題があります。でも、命を迎えるからには飼い主としての社会責任は付いて回ります。それは犬・猫に限らず、ウサギやハムスター、小鳥や金魚に至るまで全ての生き物(ペット)に対してです。もしも、どうしても飼いきれなくなった場合、新たな飼い主を見つけて命を託すのが現飼い主としての責任です。また、各都道府県の動物愛護センターではそうした方々の為に里親交換会などを開催しているところもあるので、1度相談してみるのも方法の1つです。


◆動物愛護管理法の改正
2013年9月1日より、改正された動物愛護管理法が適用されます。新たな動物愛護管理法では、上記表1に挙げたような飼い主都合の飼育放棄に対しては、行政側で引き取りを拒否できるようになりました。今までは飼い主都合の我ままであっても引き取りをを拒否出来ないのが保健所や動物愛護センターの現場の状況だったのです。

もちろんそれらの引取り業務の経費は、我々の税金が使われている訳ですが、その無駄遣いをしているのが無責任な飼い主に他ならないと思います。今回の動物愛護管理法改正によって、犬猫の命が無駄に遺棄される件数が減ることに期待したいです。

またこれらの動愛法改正は、飼い主に終生飼養を義務付けることも併せております。そもそも終生飼養の責任を各自が果たせば、遺棄が社会問題などにはならない訳です。時代と共に動物愛護に対する社会通念は良くも悪くも変化をしていますが、現在の日本では歳月を掛けながら少しずつ向上の一途を辿っているところにあります。


◆個人的な思い
これは私的な考えですが、犬を飼うことの楽しみは、自分で育てること、そして共に暮らし最後まで看取ることです。子犬の時期というものは無条件の可愛さがあり、色々と手間が掛かる面白さがあります。3歳ほどの成犬にもなると次第に行動も落ち着き、5歳も超えるとほとんど手間は掛からなくなります。早ければ7〜10歳の老犬にもなると介護が必要になります。しかし今時の環境・食事・医療の3拍子が揃った時代では、10歳超えても元気な犬は沢山います。そのような犬でもいつしか身体は衰えるもので、老犬介護に突入すると確実に手間が掛かります。でも、その手間が子犬の時と同じようで楽しかったりもします。楽しいと言うより、長年暮らしてきた犬に対する愛おしさですね。犬は生涯において飼い主に様々な恩恵を与えてくれるのです。

また、犬の年齢は10歳超えたらオマケみたいなものだと私は思っています。その先はいつ犬との別れが来ても良いように心の準備をするようにしています。その為には、それまでに悔いのない充実したドッグライフを送らねばなりませんが。そして老犬介護や病犬介護が必要となった時、それまで自分の犬から受けた恩恵の倍返しを心に誓ったこともあります。でも、犬の介護をしているその状況すらも愛おしい犬からの恩恵であり、結局は恩恵の倍返しを誓いながらもそれが叶わなかった自分もいます。そして最後は感謝の気持ちで天寿を全うさせて看取る。また、高齢であれば病気も含めて寿命のうちですし、若くして思わぬ病気に至っても心底から看病に当たれば、それは飼い主として犬を全うさせたことになるかと思います。参考程度ではありますが、それが私の考える終生飼養です。


◆平成23年度の全国犬猫殺処分のデータ分析
さて、以下にあるリンク記事は「平成23年度/全国犬猫殺処分のデータ」を独自分析したものです。それぞれの都道府県で特徴が出ていますので、是非ご覧下さい。そして終生飼養とは何か? 飼い主の責任とは何か? そんなことを少しだけ見つめ直す機会として頂ければ幸いです。

【日本】ペット先進国とは?【犬猫】 

犬猫の殺処分に関する地域傾向 【関東編】 

犬猫の殺処分に関する地域傾向 【全国編その1】 

犬猫の殺処分に関する地域傾向 【全国編その2】 

犬猫の殺処分に関する地域傾向 【東京都編】 

 
ちなみに、我がご当地茨城県は残念ながら毎年ワースト1を更新中です。しかし10年単位で比べても、着実にその数は減ってはきています。が、それでもまだまだです。あとは飼い主1人1人のモラル維持・向上と心構え次第だと思います。

 
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